ミサワホームの工場見学で色々聞いてきた【後編】

2021年8月13日

今回はミサワホーム見学ツアーに行った時、色々お聞きしたことについてご紹介します。
すでに「ミサワホームのメリット」のページでも紹介してる内容にもなりますが、
よろしければお付き合いください。

Q.ツーバイフォーと木質パネル工法は何が違うのでしょうか?

ツーバイフォーと違って、両面にパネルを使用しています。
また、スクリュー釘と高分子接着剤でより強固な接合です。

山の斜面から小屋を転げ落として、木質パネル工法とツーバイの壊れ方を実験する動画を見せてもらい、
ツーバイフォーの小屋は破壊されてたが、木質パネル工法は原型をとどめてました。

また、釘だけでなく接着剤併用ということは接合部で僅かなズレも起きないため、
木の反りなどで歪んだりすることが無いとのこと。

高分子接着剤はF4カテゴリでシックハウス対策もしているとの事。
工場でスクリュー釘を抜く体験もさせてもらいましたが、マジで抜けませんよ、これ。

Q.シロアリ対策はどうなの?

防蟻シートに薬を染み込ませています。
基礎断熱ではないので、基礎と住宅の間にシートが入っています。
薬を木に染み込ませてないから、構造躯体が長持ちします。


自然由来の物質で健康影響は無いとの事。
メンテナンス費用は10年10万ぐらいで、普通の木造建築よりは安く済むそうです。

Q.あんまり耐震性について数値が出てないですが?

耐震は自信あり。創業以来、地震倒壊はゼロです。

と、胸を張って言われました。

耐震実験は2000galまでしかやってないそうです。(三井ホームなんかは5000gal)
阪神大震災で1000gal弱、東日本大震災で2000galなので数値だけ追い求めるのもいかがなものか、
とは個人的には思いますし、数値は間取りや窓に依存するので、
ここは創業以来倒壊ゼロの実績を信じました。

柱や骨格が仮に耐えても、壁や屋根が落ちる可能性を考えると、
木質パネルは数値より実用面において安全性の高い方式と言えるかもしれません。

建物は強固で、躯体へのダメージも少ない、となるってくると、
考えるべき地震対策は地盤とかかもしれませんね。

Q.制震や免震についての取り組みについてはどんな感じでしょうか?

制震はMGEOのゴムによる振動吸収をメインにしています。
ゴムにしているのは耐久性を高めるためです

ほかメーカーは油圧ダンパーや金属による制振装置を入れている会社もあるが、
油圧ダンパーは数回使用するとダメになるので、余震の多い場面になると劣化するそうです。
また、金属系の制振装置は金属疲労を起こすので、これも複数回の余震には不安があります。

よって、ゴムこそが最適とのことでした。

Q.MGEOのゴム、経年劣化は大丈夫なの?

経年劣化に非常に強い物を使っており、
公共の橋などにも使っているので、
信頼性は非常に高いですよ

と自信をもって言われてました。

Q.免震についてはどうなの?

正直なところ、免震についてはそれほど力が入っていません、、、。

オプションとして家をボールの上に乗せて揺れを軽減する仕組みがあり、
モーターを使って原点復帰するような物だそうです。
非常に高額らしく導入する人はほとんど居ないとのこと。

Q.なんでフィンランドの木材を使うのか?

木材はフィンランドで計画伐採により生産しています。
なぜフィンランドかというと、
四季がなく、山ではなくフラットな土壌で、
白夜な気候だと、年輪が均一になるため。

年輪が均一な同心円だと、木材の強度と品質が一定になります。

との事でした。
木材の品質は含水率のコントロールも非常に重要で、これもフィンランドの工場で一括乾燥しているそうです。

詳しくは↓コチラでもご紹介しています。




Q.壁工法はアメリカ生まれの工法で、湿度が高い日本だと、
 壁の中が湿気で腐りやすいと聞くがどうでしょうか?

透湿防水シートで、外の水分を弾きつつ壁内の湿気を逃がすシートを使用しているので大丈夫です。

また、水分に関しては前述の「含水率」を伐採後に低く加工しており、
(大規模な設備で木材を乾燥させるらしいです)
木材自体が水分を吸収しにくい状態にしています。

よって湿気が溜まって腐るということはまず無いです。
でなければ、最長60年保証は出せません

たしかに60年保証するということは、
メンテナンスプログラム込みとしても相当な自信があると思いました。

また、断熱材が湿気を帯びて下にずり落ちる事も心配無いとのことです。
30年経過したミサワホームの家を解体した写真でも、
断熱材の位置ズレなどは起きていませんでしたし、

たしかに見学でグラスウールを詰めているのを見ましたが、
壁内50cmx50cmぐらいのスペースに
70cmx70cmぐらいのサイズのグラスウールをギュっと押し込んでいるのを見たので、
そんなにズレたりすることはなさそうでした。
このへんケチってない感じは好印象でした。

Q.火災対策については?

壁工法自体が火災に対して非常に優れた工法です。
さらにパネル内に延焼防止のストッパ梁が通っており、
炎症が広がることを防いでいます。

Q.ミサワ認定建築士さんて何人ぐらいいるの?

全国で数十名います。
(後ほどHPで調べたら全国でちょうど100人ぐらいでした。)

この方々はデザインについても相当な知識を持っているので、
外観を気にするなら営業さんに担当につけてもらえるよう、お願いしてみるのも手だと思います。
https://www.misawa.co.jp/kodate/designers/


以上、ミサワホームの工場見学で色々聞かせてもらったことでした。

自社の製品にしっかりと自信を持った説明をしていただき、
理にかなった内容だったので、
今建てている家は良いものになりそうだと、安心することが出来ました。

見学も含め、有意義な一日になりましたし、
機会があれば工場見学おすすめですよ🤩