全館空調とは

2022年10月16日

今回は私が導入してない全館空調について。

家の中の温度をどの部屋も均一にして快適に過ごせるようにするという全館空調ですが、
相応のデメリットもあるかと思います。

ミサワホームでも全館空調は選べたんですが、
営業さんもあまり推してこなかったし、個人的にもあまり魅力を感じてなかったので、
導入しませんでした。

そんな全館空調について個人的見解を交えてご紹介してみます。


全館空調とは

改めて全館空調とは何ぞやですが、
家中の空気の温度を一定にしてどの部屋も空調が効いた状態にするシステムの事です。

基本的にはエネルギー効率の良いエアコン(ヒートポンプ方式)を使って、
その空気を基礎(床下)や天井を通じて各部屋に配分します。

床下を使って配分するシステムの場合は、ガラリという通気口が床に設置されます。

知っている範囲で割と積極的なメーカーが
三井ホーム、セキスイハイム、トヨタホーム、ヤマト住建あたりでしょうか。(他にもあると思います)

逆に住友林業、ミサワホームあたりはあまり推奨してこなかった印象です。



全館空調のメリット

○とにかく快適

家の中にいる限り、どこに居ても快適な温度で過ごせます。
メリットの大部分はこれに尽きると思います。

基礎断熱+床下を使って、床下から空気を回すシステムだと、床の種類次第で床自体もほんのり温かくなるので、
床暖房程ではないですが足元が暖かくなります。

ただし、床下でもダクトを使ったタイプ(セキスイハイムなど)だと床が暖かくなる効果は無いと思います。

○ヒートショック予防になる

快適さにもつながる話ですが、お風呂から出た時のヒートショック予防にも効果を発揮します。

特にお年寄りがいる家庭の場合、お風呂から寒い脱衣所に出た時にヒートショックによる血圧上昇で
命にかかわる事があります。

○見た目がスッキリする

全館空調の場合、エアコンは隠れた場所に配置されるのでエアコンが見えなくなり、
おしゃれな部屋を演出しやすいのもメリットです。

部屋ごとに室外機を置く必要もなくなるので、家の外観もスッキリすることが期待できます。
(全館空調でも室外機1個は必要だと思いますが)

ただし、ガラリや通気孔が必要なので、エアコンよりはスッキリした見た目になる、
というのが正しい見方でしょうか。



全館空調のデメリット

×初期コストがとても高い

まず導入コストがかなり高いです。
メジャーなハウスメーカーだと+200万超えは当たり前。

メーカーや家の大きさによっては300万でも足りないそうです。

空調ユニット、通気経路、循環させるファンやフィルタなどが必要なので
そりゃまあ髙いなと、納得の金額であります。

ちなみにヤマト住建等で導入できるYUCACOというシステムは一般のエアコンを使うので
比較的リーズナブルに実現できるようでした。(それでも100万ぐらいはしたはずです)

トヨタホームなんかも結構安くできるようで100~200万ぐらいで導入できるようです。

×電気代も高めになる

家全体を空調するので、ランニングコストは高くなってきます。

昼間、家に一人だけ書斎にいる場合でも家全体の空調を効かせることになるので、余分なエネルギーが必要です。
相応に電気代も必要で、特に冬はかなりコスパが悪くなりそうです。

太陽光発電に頼る場合でも売電収入は減りますし、雨や雪の場合は電気代が高くなると思います。


×メンテナンス費用が結構かかる

ハウスメーカーでは大抵1~2年のメンテナンスを推奨しています。

三井ホームを例にすると、1年毎にフィルタ交換と清掃を行った場合、
年間4万円以上かかるそうです。

ちょっと高くないですかね、、?

×交換費用もチョー髙い

メインユニットはエアコンより長寿命と言われていますが、
それでも15~20年ぐらいで交換となるようです。

メインユニットは本体と同じだけの価格なので、100~200万ぐらいは覚悟しておく必要があるとのこと。
まあ普通のエアコンでも大部屋用は30~40万はしますけどね。

×スペースが必要

全館空調するユニット、空気を1~2階に通すダクトなどのスペースが必要なので、
家の中にそのスペースを確保する必要があります。

各メーカーで方式が違うので、どこにどんなスペースが必要かは方式次第になってきます。

×匂いが共有される

風で家中の温度差をなくすタイプの全館空調は、ニオイも家中に行き渡ります。
24時間換気されていると思いますので、ある程度の時間で家中の空気が入れ替わり、ニオイも解消するはずです。

しかし、悪臭は5分でもキツイです。
ペットのトイレや生ごみ置き場など、とくに強いニオイが発生する場所があるなら
換気扇を使うか空調の対象外にした方が良いのかもしれません。

また、カビキラーや塩素系の洗浄剤を使ったとしてもその匂いは家中にまわるのも気をつけましょう。
バルサンとかは目張りして使うほうが無難でしょうね。


以上、全館空調のメリットデメリットについてでした。

ミサワホームでも「エアテリア」という商品名で全館空調を付けることが可能です。
特徴としては脱臭機能が付いているので、部屋干ししても臭いにくいという機能が付いています。

価格は250万以上ということで、目玉が飛び出る値段。

そんな事もあり、私は結局導入してないのですが、
値段以外の個人的な懸念点を次回は紹介してみようと思います。

つづきます。