工務店とメーカー

2022年1月19日

よくある悩みのひとつ、「工務店と大手メーカー、どっちが良いの?」。
価格重視の工務店、保証と品質重視の大手メーカーと言われますが、
私は両方検討してみて、もう少し色々な見方があるなと思いました。


あくまでいろいろな価値観があるのと思いますので、
今回は結論をつけるというわけではなく、あくまで比較の参考になればと思います。

私は契約直前までミサワホームと工務店で比較を続けてたので、
その良し悪しについてかなり迷った経緯があります。
独特の切り口もあるかと思いますのでご参考になれば幸いです。

ハウスメーカー視点でメリット&デメリットを挙げてますが、
ハウスメーカーのデメリットは工務店のメリットということになります。

ハウスメーカーのメリット
○保証が手厚い
○設計や構造の信頼性が高い
◯設計担当者の当たり外れが少ない
○中古販売のネットワークが強い
○備え付け家具のラインナップが多い
○スタッフの専門知識が豊富
◯信頼できそうな気がする
◯社員さんの対応レベルが高い
◯工期が短い


ハウスメーカーのデメリット
×価格が高い
×独自ルールの縛りがあり、融通が利かない
×分野によって担当が変わる
×設備の価格交渉ができない場合がある


 ○保証が手厚い
一番に来るメリットはやっぱりここでしょうか。
メーカーだと30年保証、メンテナンスも頼めば60年保証とかもあります。
構造への自信があるからこその年数ですよね。

ちなみに私が検討していた工務店は10年保証でしたから、この安心感の違いは大きいと思います。

 ○設計や構造の信頼性が高い
大手企業の設計が何千何万棟も建てながら独自の工法を改善してきているので、
構造やノウハウはやっぱり信頼性高いと思います。
住友林業のBF工法や、ミサワホームのパネル工法などのように、
各メーカーの工法は分かりやすく、製品訴求力があると思います。

メーカー独自の設計ルールもたくさんあるようで、
品質維持に一役買っているようです。

 ◯設計担当者の当たり外れが少ない
設計的なルールがきちんと文書化されているようで、
強度、使い勝手、デザイン等がメーカー内のガイドラインに沿って、設計されるようです。

もちろん工務店にもあるようでしたが、
年数千件立てて蓄積されたメーカーのノウハウはこういったところで感じます。
設計者の当たり外れの悪影響が少ない、という言い方のほうが正しいかもしれません。

例えば工務店だと、1階と2階の屋根の角度を自由にできますが、
メーカーだと美しく見える角度や位置を共有されているようです。
まあその分、融通が利かない場面もあるのですが、
出来上がって変なものにはなりにくいと思います。

 ○中古販売のネットワークが強い
大手メーカーの加入しているスムストックという中古販売の仕組みを利用できるため、
マイホームを売りに出した場合でも高めの売却が期待できる、と言われています。
まあ確かに中古物件を購入する際、メーカー製の家だと安心感もありますからね。

ただ、メーカーが言うほどの価格アップが見込めるかといえば、
それはちょっと鵜呑みにしないほうが良いと思います。

私が言われてたのは、20年後に1000万の売却価格差が出る、でしたが、
そこまでの差がでるとはちょっと思えません。
あくまで売却価格は需要と供給でしょうからタイミングや立地も大きく影響すると思います。

 ○独自アイテムのラインナップが多い
ここがあまり他サイトで書かれていることが少ないと思うのですが、
メーカーは棚や収納ラックにも独自アイテムをラインナップとして持っており、
ちょっとした収納を独自アイテムで設置できます。靴箱とかですね。

工務店の場合はこれを造作家具で作るパターンかフィットする一般品を使う事が多いのですが、
造作とメーカーアイテムでは仕上がりの綺麗さに随分差が出てきます。

工業製品的な綺麗さを求めるなら、造作はやめておいた方が良いでしょう。
一般品なら問題ないと思いますがメーカー品という選択肢が増えることで、
扉と色を合わせたりすることもやりやすいです。

 ○スタッフの専門知識が豊富
ローンや税金担当もいるので、資金計画や申請書の相談も高いレベルで乗ってもらえます。
インテリア担当の方はインテリアの色やデザインだけでなく最新家電にも詳しかったり、
役割分担しているからこその知識の深さは頼りになると思います。


 ◯信頼できそうな気がする
決して工務店が信頼できないわけではないですが、
全国展開で知名度もあるメーカーに比べると
地方工務店の良い悪いは、地元の口コミしか頼ることが出来ないので、少し不安な面もあります。

 ◯社員さんの対応レベルが高い
これはメーカーのレベルにもよりますが、
実際見積もりまでしていただいた、ミサワホーム、住友林業、積水ハウス、セキスイハイムは、
営業さんの対応レベルは満足してます。
(一条工務店、トヨタホームはイマイチでしたが、まあ個人差はあると思います。)

ミサワと住林は設計さんとも打合せしましたが、
とても紳士的で言葉使いや対応も非常に丁寧な方でした。

地方工務店は2社+ヤマト住建に声をかけたのですが、
少し牧歌的と言うかフレンドリーな雰囲気でした。
それが良いという人もいると思いますので、これは特徴の違いという感じでしょうか。

 ◯工期が短い
着工から完成までの工期は、メーカーの方が短いようです。
メーカーにもよりますが、基礎から2~3ヶ月ぐらいで完成しますが、
工務店だと大体プラス1~2ヶ月必要なようです。

その分、賃貸なり仮住まいが必要なので、短いにこしたことは無いでしょう。
それほど大きいメリットでもないですが。


では私が感じた、メーカーのデメリットもご紹介します。
これは工務店のメリットと考えてもらって良いと思います。

 ×価格が高い
もうこれに尽きると思いますが、工務店の方がかなり安いです。
近年、住宅の着工件数は減っており、単価を上げる傾向があるようです。
2010年ぐらいに比べると、各メーカーで坪単価10万ぐらい上昇しているらしく、
予算が10~20%増えてしまいます。

あと、基本的に工務店は値引きがほとんど無いと言われています。
これは値段交渉の手間も考えると、工務店の方が楽で良いかもしれませんね。
もちろん値引き交渉を上手にやる自身があるなら
メーカーのほうがやりがいは有ると思います。

参考までに私の初期の頃の見積ですが、
35坪2階建てで、ミサワホームGeniusは坪単価79万、工務店だと68万ぐらいでした。
(2020年の金額。見積構成も間取りも違うので、一概に同じ比較ではないです。ちなみに値引き後価格です)

 ×独自ルールの縛りがあり、応用が効きづらい
メリットで書きましたが、自社の独自設計ルールですね。
耐震等級はクリアできるけど、後々問題にならないように
いろいろな制限があります。
工務店だと構造計算さえクリアできるなら、
特別に大きな柱にしたり、梁を入れたりして自由な設計ができるようです。

 ×担当者の役割分担がある
これもメリットの反面、デメリットでもあります。
まず各担当者の間で、情報が共有されにくい点があります。
これって、こちらから伝えたことが、たまに伝わってない事があったり、
初期の頃にこだわってた付けた部分を、他の担当者が消してしまったり。

工務店だと、最初の方から担当してくれる設計者とずっとお付き合いしていくので、
「この人とならうまくやっていけそう」というのが判断しやすいですが、
メーカーだと、営業と設計だけは初期に会いますが、
あとから色んな人が出てくるので合う合わないが出てくるかもしれません。

 ×設備の価格交渉ができない場合がある
これは工務店で建ててないのでわからないのですが、
ハウスメーカー担当者と一緒にキッチンやトイレのショールームに行っても、
設備メーカーに値引き交渉は出来ません。
あくまでハウスメーカーに値引き交渉をお願いする感じになります。
まあハウスメーカーもスケールメリットを活かして
価格は下げてくれているのですが、そこから下げるとなると、
結構面倒な交渉が必要です。

近年、家自体の着工件数が減っているため、
工務店もメーカーも坪単価は上昇傾向みたいです。

それを踏まえると、メーカーで建てるというのはちょっと贅沢なのかもしれませんね。
個人的には一生に一回の買い物なので、ちょっと頑張って良いものにしよう、
でもヘーベルや住林は自由設計だと価格的に高い、
という事でミサワホームにお願いして満足しています。

ただ、我が家には小さい子供がいるため、
高くて良い家にしてもボロボロになるかも、と不安な面もありまして、
工務店でもありだったかもしれません。

予算だけでなく、家族構成、価値観、老後も住むのか、なども含めて
じっくり考えてみてください。