無垢床の種類

今回は床に使う木の種類について。

せっかく注文住宅を建てるなら、アパートとは一味違うものにしたい、、、。
そんな時、無垢床や挽板の床を採用するのは満足度を高めるとてもオススメなオプションです。

出典:朝日ウッドテック

床って普段から直に触れるし、常に目に入る部分なので、思った以上に満足度を引き上げてくれます。

そんな無垢床や挽板ですが、実際にはものすごく種類があるのでどれにしようか悩ましい所です。

今回は無垢床の種類や、それぞれの性能差についてです。
「無垢床」という中にも思ったより性能差がある物ですよ。

ちなみに挽板にもほぼ同じ事が言える内容となっているので、ちなみに挽板にもほぼ同じ事が言えます。
無垢床&挽板どちらかを採用しようと考えている方には役立つ情報になっていると思います。


広葉樹と針葉樹

無垢床って、木材そのままを床に貼りつける床なわけですが、
その木の種類は大きく分けて広葉樹と針葉樹の2種類があります。

広葉樹の床だと、オーク、メイプル、ウォルナット。
針葉樹の床だと、スギ、ヒノキなどがメジャーどころです。

(写真はスギの床)

広葉樹の方が硬くて丈夫、針葉樹の方が柔らかいという性質をもっています。
広葉樹の中でもオークは最も固くメイプルやウォルナットは少し柔らかいです。

個人的には「硬い方が凹みにくくて良いじゃん」と考えていた時期があり、
実際我が家のオークの挽板はメチャ硬いんでヘコミにくいです。

ただ、硬すぎるゆえに割れやすいという性質も持っており、
重量物を落としてしまうとちょっとした割れが起きてしまいます。

この辺、針葉樹ならベコベコに凹みやすいけど、割れにくいのではと思います。
(実際に同じ重量物を落下させて割れるか、という実験はようできませんが)

硬さのランク

床の硬さには「ブリネル硬さ」「ヤンカ硬さ」という二種類の尺度があります。

これは日本の測り方と、欧米の測り方で違いがあるためのようですが、
押し付けによって生じる凹みに対する抵抗力の大きさを示すもので、
数値が大きいほど表面が硬いということを表すという意味では同じと考えて良いらしいです。

で、基本的に硬さは広葉樹>針葉樹となるわけですが、

床材メーカーのマルホンさんによると、

ランク1・・・スギ
ランク2・・・ヒノキ、パイン
~以下広葉樹
ランク3・・・ブラックチェリー、ウォルナット、チーク
ランク4・・・ナラ、オーク、バーチ
ランク5・・・ハードメイプル、サペリ

となっています。

ランク6,7もあるようですが、あまり聞きなれないクマルやイベという樹種なので、ここでは割愛します。

硬い=比重が重いと考えて良いようで、
広葉樹の比重が0.8前後に対し、針葉樹の比重は0.4前後ぐらいのようです

温かさ

硬さと比重というのは、木のぬくもりの部分にも影響してきます。

比重が軽いということは、それだけ空気を多く含んでおり、そのぶん断熱性能が若干高くなります。
室温にまで影響する程ではないですが、素足でのひんやり度合いは結構変わってくるはずです。

この点に関しては針葉樹の柔らかい木の方が木のぬくもりを感じやすいと思います。

無垢床にする場合、床暖房をしないケースがほとんどだと思いますので、
少しでも床の温かさを感じたいなら針葉樹を検討してみると良いと思います。
(基礎断熱や床断熱の性能にも左右される部分ですけどね)

最後に色合いですが、これは好みによって決めていく事でしょう。

濃いめならウォルナット、中くらいならオーク、明るめならメイプル、
みたいな感じです。

黄色っぽいとか赤っぽいとかもあるので、こればかりはサンプルを見て気に入った物を選びましょう。

白系は髪の毛やゴミが目立つ、黒系はホコリやキズが目立つとは思います。

あと、濃いめの床は日焼けすると色が薄くなり、明るめの床は日焼けすると赤茶けてきます。

窓際にカーペットとかを敷いておくと、10年後には如実に差が出てくるので、
それを味わいと感じられるか、こまめに家具やカーペットの位置を変えて日焼けの型が付かないよう頑張りましょう。


という事で無垢床の種類についてでした。

床は硬い方が丈夫で凹みにくいから優秀、だから広葉樹の方が良い、
と考えていた時期もありました。
でも無垢床ならではの味わいや温かみを真の意味で楽しめるのは実は針葉樹なのかもしれませんね。

、、とはいえ私の近所の居酒屋は無垢の杉床ですが、
本当にベコベコでしてこれが自分の家だとちょっと切ないかも、とも思います。

その点、我が家のオーク床(挽板ですが)は、カッチカチなのでヘコミは少ないです。
(ツヤ消し加工のおかげでもあるのですが)

無垢床を選びたい方は、きっと家の内装の方向性もある程度決まってると思いますので、
性能以前に色合いや柄で選ぶかもしれませんが、今回の知識が少しでも参考になれば幸いです。