ベタ基礎と布基礎【ミサワホームの基礎】
家の基礎ってすごく大事な部分であることはわかるんですが、
メーカーごとの違いをそれほど調べることってあまり無い気がします。
正直見比べることも無いし、「まあ大丈夫でしょ、任した」って感じかと思います。
ミサワホームの基礎は布基礎といって、今どきの家にしては結構珍しいタイプの基礎です。
今回は布基礎とベタ基礎の違いって何なのか、と、
ミサワホームの布基礎はどんな狙いで布基礎なのか、についてご紹介。
ただし、今回はかなりメーカーサイドの宣伝内容や営業さんの見解が多めですので、ご了承ください。
ベタ基礎
ではまず、ベタ基礎の特徴から。
出典:スーモカウンター
ベタ基礎というのは図のように家の基礎コンクリートが家の底を全て包むよう造りの事です。
特徴としては、
・強度的に優れている
・やや高額になりがち
・ぐるっと覆うため、基礎断熱をしやすい
・シロアリ対策は強固だが、維持費がかかる
・基礎内の空気がこもる
・全館空調に利用出来る
・寒冷地に向かない
木造建築メーカーの主流はベタ基礎のようで、
積水ハウス、住友林業なんかはベタ基礎を採用しています。
強度的に優れるけど通気性が悪い点がちょっと気になる、といった感じでしょうか。
寒冷地だと地中が凍結して膨張すると家が傾く事があるらしく、ベタ基礎は向かないようですが、
たぶん相当寒い地方でなければ問題は無いと思います。
布基礎
逆に、布基礎というのは必要な箇所に基礎の足を出して家を支える構造となっています。
特徴としては以下のような感じです。
・強度的にはベタ基礎ほど高くない
・コスト的には安い(劇的に違うわけではないみたいですが)
・基礎断熱は出来ない
・その代わり基礎内に空気がこもらない
・全館空調に基礎部分は利用できない
・シロアリ対策はシート交換で出来る
木造メーカーで布基礎を採用しているメーカーはミサワホーム以外だと、
スウェーデンハウスなんかがあります。(鉄骨メーカーだと布基礎多いみたいですけどね)
ミサワホームの布基礎
ミサワホームの基礎はそれなりに基礎にも特徴を持っており、
中でも「コンクリートを一回で仕上げる」という点はかなりこだわりのポイントのようです。
通常、多くのメーカーや工務店では基礎仕上げは2回に分けるようでして、
仕上げを分けた断面はどうしてもコンクリートの強度で劣ってしまいます。
その点、ミサワホームは一体物のコンクリートとして仕上げるため、
コンクリート自体の強度は優れているようです。
出典:ミサワホーム
そしてもちろん布基礎で基礎断熱はしていないので通気性は良くなっています。
通常なら通気性なんか気にしなくて良いと思いますが、
湿気が気になる土地や、雨の多い地域だと機能的です。
基礎と建物の間に通風用の「換気台」があり、ここから空気が入ってきます。
この高さまでは水が入ってこないので、10~20㎝ぐらいの洪水なら基礎に水が入り込む心配は無さそうです。
また、基礎断熱がない分、床下の厚さは結構厚くしており、断熱材は120mm入れているようです。
壁に比べてもかなり断熱強化されてます。
実際、LNプレミアムの板厚も手伝ってか、床のヒンヤリ感は結構抑えられていると感じます。
布基礎で強度は大丈夫なのか?
とはいえ、木造ハウスメーカーで布基礎はかなり少数派。
私もミサワホームにする際、かなりこの点は気になりまして、
メーカーの営業さんに「なんで布基礎?強度大丈夫?」という質問をした事があります。
回答としては、
一般的な木造軸組工法だと、基礎にかかる重量が局所的になるが、
木質パネル工法(壁工法)だと基礎全面で家を支えるため、強度的には問題ない工法です、との事。
実際、ミサワホームのサイトにもそんな内容が書いてありました。
出典:ミサワホーム
こういうマニアックそうな質問も
スラスラと答えてもらえる営業さんだったのは幸いでした。
まとめ
というわけで、布基礎・ベタ基礎についてでした。
布基礎はハウスメーカーの中では少数派ではありますが、
ミサワホームの地震倒壊ゼロという事を考えると、特に問題はないと思います。
それよりは、基礎内の通気性、断熱を床下でやるという合理的な考え、
防蟻シートの施工性なんかのメリットを取っているようです。
特に基礎の通気性や、一回で仕上げるコンクリートは、
30年以上経過した際にヒビなどの不安要素を極力排除できそうで、
むしろかなり優秀な基礎なのではないかと考えています。
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