平屋にするときの注意点
前回は平屋のメリットについてご紹介しましたが、
やっぱりデメリットや注意点もあります。
私も平屋にメリットは感じつつも結局2階建てにしたという事もありますので、
気になるデメリット部分も今回はご紹介いたします。
平屋のデメリット
面積は広くなるので土地は必要
前回のまとめでも紹介しましたが、家の面積が広くなるのでその分土地は必要になります。
私の場合、30坪ぐらいの平屋で提案をいただきましたが、
土地が60坪だったので、周囲のスペースをとるとリビングと道路が近くなりすぎるため、
平屋は除外したという経緯があります。
広めの土地が必要となると土地の価格も上がりますが、固定資産税も上がってきます。
現行(2022年)の税制だと大体60坪以上(正確には200平方メートル)になると住宅用土地の減税枠から外れるので要注意。(70坪だと、約10坪分が減税枠から外れます)
60坪の土地に平屋を建てて子ども部屋とかを用意すると結構カツカツなので、
そういう意味では、まだまだ国からは贅沢扱いされていると言えるかもしれません。
家の中心部分が暗くなりがち
平屋の場合、家の中心に窓からの採光が届かない間取りになりやすいです。
家の中心は廊下だったり、大きなリビングだったりすると思いますが、
昼間でも暗めのエリアが出てくると思います。
対策としては、廊下ぐらいは暗くても気にしない、リビングなら1.5階ぐらいの高窓を作って採光を確保する、
家の形状をL字や長方形にする、といった手法があります。
天窓で対策するという手はありますが、天窓は雨漏りや台風で割れるリスクがグッと増えますし、
掃除もし辛いので個人的にはあまりオススメではありません。
屋根が広いので太陽光をガン積みしやすいけど要注意
平屋だと寄棟の場合も多いですが、
それでも太陽光パネルを積む面積が大きいので、発電量を期待できます。
ただし、家の高さが低いので周りに2階建てが隣接している場合は、
発電量が下がるのでその点は要注意です。
正直、隣接する東西南の家の形や位置が確定するまで、
平屋で太陽光を積むのは止めておいたほうが無難と思います。
日照的には不利になる可能性も
そもそもやっぱり隣接する家次第で、日照不足になる可能性はありえます。
特に南側に二階建ての家がある場合は、
ある程度離れた位置に建てないと年中日陰という事も。
平屋を建てるなら、南側にスペースがあるという前提条件はほしい所です。
南側が田んぼだったとしても、将来的に家が建つ可能性がないか、という所まで考えておきましょう。
ベランダが無い
二階が無いので一般的なベランダは設置しないことになります。
最近の家ではベランダ不要説もあるので、無しでも良いという方も多いかもしれません。
詳細はこちらにて↓
二階の眺望が期待できない
二階からの眺望を楽しめないという意味では少し我慢する点になりそうです。
これは周囲の環境に大きく左右されますので、別に要らないよという土地環境なら問題ありません。
また、眺望や日照だけではなく、周りが2階建てだった場合、
周囲の家の上から一方的に見られると心理的に落ち着かないという可能性もあるので、
その点が気になるかどうか、家族とも話をしておくと良いと思います。
洪水が怖いかも
これこそ土地による部分ですが、
洪水リスクのある環境だと、最悪の場合2階に避難できないという場面が出てきます。
人的被害は、早急な避難で対応できたとしても、
結婚式のアルバム、思い出の品、貴重品をいざという時、高所に退避できない事もあります。
もちろん、2階まで沈むような事があれば意味がないのですが、
1階の床上浸水はありえても、2階の床上浸水は津波でもないとなかなか発生しない、、、
とは最近の異常気象では言えないかもしれませんが、確率は低くくなるはずです。
平屋に限ったことではないですが、建てる場所の防災マップをよく見ておくことは重要です。
収納が少なくなりがち
平屋の提案をされて後から思ったことですが、
必要最小限な部屋を構成すれば平屋で十分ですよ、という提案だと収納が少なくなりがちです。
それでなくても2階建てだと階段下収納が出来たりするので、その分は確保したい所。
平屋だと1.5階のロフトに大きなスペースを用意するので大丈夫、と言われたこともありますが、
いやいや、布団みたいなゴツい物をロフト階段(だいたい急角度)で持って上がれるかいな、と思います。
ということで収納計画はしっかりと考慮することをオススメします。
以上、平屋の注意点でした。
周りの家、地形、環境、土地の広さにはかなり依存するものの、クリアできるならメリットも大きい形態の家です。
今後は少子化による家のコンパクト化、人口減によって土地が広くなる、
という流れもゆるやかに進むと思いますので、徐々に増えていくと予想されます。
デメリットや注意点をしっかり把握した上で、判断してみて下さい。
それでは良い家創りを。
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