リビング階段のメリット・デメリット

2024年9月7日

今回はリビング階段について。

流行ってますよね、リビング階段。

昔のお家で階段と言えば廊下にあったものですが、
最近の間取りではリビングに設置されることも多いですよね。

そんなリビング階段ですが、相応にメリットデメリットがある間取りです。

今回はそんなリビング階段について考察してみようと思います。


〇子供とのコミュニケーションが良好になる

リビング階段で最もメリットとされるのが、子供とのコミュニケーションが取りやすくなる、という点です。

子供が学校から帰ってきた際、
必ずリビングを通る必要があるので親を無視して二階にある自室にこもらないという事です。

個人的には、子供がグレてたら結局無視して二階に行くだけのような気はしてますので、
間取りで子供の性格育成まで期待するのはちょっと期待しすぎだと思う
んですよね。

でも、リビングから「ご飯できたよー」とか、二階から「ちょっと来てー」とかの声掛けのしやすさは良い点だと思います。

〇お洒落なリビングを演出できる

リビングに階段を持ってくるという事で、
一部吹き抜けにしたりスケルトン階段などを設置することで単調ではない、お洒落なリビングが演出出来ます。

広いけど平面的な空間であるリビングに階段を設置すると縦方向のアクセントになるし、
オシャレ階段なら常に人がいるリビングでそのオシャレ感を楽しめます。(家族&お客さん、どっちもですね)

廊下に階段を配置しても常に見ることは出来ないので、スケルトン階段を配置するならリビングが良いですよね。

〇延べ床面積を減らせるかもしれない

これはスケルトン階段を採用した場合に限りますが、
リビング階段だと延床面積を減らせるというメリットもあります。

ただし、当然ですが階段下収納は無くなってしまうので、収納が欲しい場合は別途確保する必要があります。

△子供の友達が必ずリビングを通る

子供が友達を連れてきて、自室で一緒に遊ぶ場合でも必ずリビングを通ることになります。

これは子供の交友関係を知るには良いことだと思いますが、
常にリビングをそれなりにキレイに保っておく必要があります。
片付け力が試される間取りですね。

あとはリビングでお父さんがゴロゴロしているのも見られちゃうので、その点も要注意です。
(ゴロゴロしなければOKですよ)

×冷暖房効率が悪い

階段というのは当たり前ですが二階まで繋がってますので、冷暖房効率は悪くなります。

特に冬場は暖かい空気が二階に行きやすいので、リビングが温まりにくくなってしまいます。

吹き抜けにしてシーリングファンを回すか、
吹き抜けにせずにロールスクリーンなどで空気の流れを遮断するか等の対策をしないと、
冬場は結構寒い事になると思います。

吹き抜けではないリビング階段ならドアを付けることで対策可能です。

×匂いと音が伝わりやすい

リビングと二階との間でコミュニケーションが取りやすい反面、物音は結構伝わってしまいます。

1階が騒がしくて2階の人が寝られないとか、
誰かが部活や出張などで朝早く起きて、物音で2階の人が目を覚ましてしまう、なんてことが発生しやすくなります。

あと、リビングと2階が繋がっているという事は、料理の匂いなんかも2階に広がりやすいです。

ごはん時が分かりやすくて便利!という意見もありますが、
私は夕方に勉強してるときに晩御飯の匂いがしてたら、集中できる自信がありません。


以上、リビング階段についてでした。

よく言われる「子供と必ず顔を合わせるのでグレにくい」というのは、
個人的にはあまり効果を期待していませんでした。

子供の人格形成は、本人の持って生まれた性格、親の接し方、友人関係が大半で、
リビング階段はほんのごくわずかの影響しか無いと考えています。

その割にリビング階段は結構デメリットもあるので、我が家では採用していません。

ただ、子供が小さいときに2階で寝かしつけた場合、親が寝る前に子供が起きた時に気付いてあげられそうです。

さらにもっと大まかに言えば、
家族の距離感を出来るだけ密接にしたい派か、家族とはいえ独立性を持たせたい派かで分かれそうですよね。

こればかりは個人や家族の価値観によると思います。

ちなみにリビング階段を採用している率は
セキスイハイムの統計で71%(2016年)
アキュラホームの統計で55%(2014年)
となっているそうです。

延床面積の減少傾向や断熱性の向上で今後増えていくと予想していますが、
メリットデメリットをよく吟味して導入を検討してもらえればと思います。