階段の基礎知識

今回は階段について。

最近では平屋もだいぶ増えてきてますが、まだまだ2階3階建ての家の方が多数派と思います。

となると必要になってくるのが階段です。

家づくりをいろいろ考えている時、階段のことまでしっかりと考えが回る人はなかなかの上級者。
わりとメーカー任せになることも多いのではないでしょうか。

でもどうせなら細かい部分までこだわりたいですよね。
今回はそんな方のために階段についての基礎知識編をお送りしようかと思います。


階段の各部名称について

まずは階段について、各部の名称から。

階段は垂直面と、足を置く水平面で構成されてますが、
この垂直面を「蹴込板(けこみいた)」、足を置く面を「踏板(ふみいた)」と言います。

出典:LIXIL

細かい名称を書くと、踏板の断面は段鼻、踏板の上面は踏面、蹴込の高さは蹴上という名前だったりしますが、
そんなに覚えられないよ、と私は早々に諦めました。

あとは階段の種類として、蹴込板がある一般的な「箱型階段」と、蹴込板が無い「スケルトン階段」。
階段自体の形状として、踊り場の無い「直階段」と、踊り場のある「回り階段」。特殊形状として「らせん階段」もあります。
階段形状については後ほど解説をしていきます。

階段の勾配について

階段を作るとき、普通にメーカーにお任せすればまあ間違いのない勾配・傾斜で作ってもらえると思いますが、
間取りやコストに制限があると急勾配の階段になったりします。

急勾配の階段は昇降が結構怖かったりするので、よほど特殊な事情が無い限りは標準的な勾配と段数にした方が良いです。

あと、逆に勾配が緩すぎたり、一段の高さが低い階段だとイライラする階段になったりする事も。
私の会社の階段がこれで、妙に段が低いので逆に疲れるという謎仕様です。

高い天井の1階の上に2階を配置すると、階段の段数が増えるのも要注意点です。

直階段と回り階段

階段形状として、まっすぐ階段を上り下りする直階段と、一度曲がる部分を作る回り階段とあります。

直階段の場合、法律上4mごとに踊り場を設ける必要がありますが、
まあ一般的な二階建て住宅の場合はそんな長い階段になることはないので踊り場は無いかと思います。

大きな荷物を二階に持って上がる場合は直階段の方が断然楽です。
ベッドのマットレスとか、大きめの棚板なんかと二階に持って上がるのには昇降しやすいです。

ただし踊り場が無い分、転落すると一番下まで行ってしまうので、
特に小さい子供が昇降するのには気を付けてあげたい階段です。

一方、回り階段は逆の特徴を持っており、
大きな荷物を持って昇降はしにくいですが転落時のリスクは多少軽減できると思います。

ただまあ階段って、選ぶというよりは間取り次第で結果的にどちらかの階段になるというものです。
間取りを犠牲にしてまで直階段か回り階段を選ぶという事はあんまり無いと思いますので。

箱型階段とスケルトン階段

スケルトン階段は蹴込板が無い階段です。これは次回詳しく解説しようかと思います。

箱型階段はよくある階段で蹴込板がある階段です。
大体は階段下がちょっとした収納庫になる間取りが採用されます。

階段って家の中でもアクセスしやすい場所なので、
収納もその付近でアクセスしやすい収納になり便利な収納になると思います。(間取り次第ですが)

木製なのが一般的ですが、最近は蹴込板を壁紙と同じ色にする配色が流行りです。
大体の場合は白ですかね。階段が明るく軽快な印象になると思います。

蹴込板を本当に壁紙にすると傷みやすいので、色だけ壁紙と同じにして木製にしてもらうようにしましょう。



以上、階段について基本的な紹介でした。

マニアックなネタに踏み込み始めたなと我ながら思う次第です。
いよいよ当サイトも最終回が近いのか。

次回、スケルトン階段に続きます。