アウトバック(BT5/BT9型)に試乗してきた
今乗ってるA5君も10年10万キロを迎え、そろそろ次の車を何にしようか本格的に検討中です。
子供が小さいのでオデッセイの中古あたりを考えてるのですが、
嫁から「絶対スライドドアでなくても良いけど、実家帰る時に荷物をたくさん載せたい」
という条件だったので、荷物のたくさん載りそうなスバルのアウトバックに試乗しに行きました。
今回はその試乗評価になります。
出典:株式会社SUBARU
エクステリア
まずはエクステリアから。
外観はかなりアウトドア色の強いSUVって感じです。
最近は都会的なSUVも多いですが、この車はキャンプ場とかが似合うギア感の強い見た目ですね。
同じSUVでもハリアーとは真逆のキャラクターって感じ。
流麗なハリアーなんかもカッコいいですが、男の道具って感じでこれはこれで良い見た目です。
グレードによってバンパーやグリルが黒かシルバーにできるのですが、
黒だとちょっと寂しいのでグリルや各部がシルバーになるLimitedEXというグレードの方が好みです。
もっと言えば、オプションで縦フィングリルにも出来るので、これが一番良いですねー。
SUVとはいえ、ちょっとホイールハウスとタイヤのスキマのデカさは気になる所。
サイドから見るとちょっと無理やりリフトアップした感がある気がします。
元々レガシィワゴンを高くした車なんですが、
悪路走破性のため普通のステーションワゴンを地上最低高210mmまで高めた弊害なんでしょうか。
そこはスペックを重視するより、車高はもう少し下げてもらった方が良かったです。
地上最低高が高いのは雪道では多少ありがたさはあるものの、ちょっスキマ感があってイマイチ。
まあでも、全体的にギア感・タフ感を出しつつ、すっきりした顔で押し出し感は控えめ。
悪く言えば主張はしない印象の薄い外観です。おなじキャラクター性のRAV4とかは結構主張強めですからね。
私はあんまり押しが強くない方が好みなので外観の点数は86点ってところです。(わりと高評価)
ボディカラーは黒やガンメタだと樹脂パーツの黒が同化してアウトドア感が薄れるので、
白、シルバー、グリーンなんかが好みです。
(むしろ黒系で同化させてスッキリさせたいという方向性もアリでしょうけど)
ちなみに全幅1870mmなので、町中にいくと機械式の駐車場でNGくらう所も多いのは弱点です。
メイン市場はアメリカ向けの車なんで、仕方ない所ですね。
ライト類はほぼLEDですが、リアウィンカーだけ豆球らしいです。別に気にならないですけどね。
流れるウィンカーより全然好印象です。
インテリア
お次は内装評価。お値段400万代前半の車なのですが、かなり良い質感です。
価格相応か、お値段以上の質感を備えてます。
今回見てはないですが、タン色(茶色系)の皮シートだと特に華やかさと高級感があって、
「おいおいスバルどうした」って感じです。(失礼)
ドア内側もソフトな素材になってたり、メッキ加飾やステッチも入ってたり、
収納の内側もフェルトが貼られてたりして細部まで高級車準拠の内装です。
ルームミラーは液晶モニタと通常ミラーが切り替え式になってて、便利。
これは年次改良で追加されたらしいです。
センターの大きな液晶はいろいろな操作が出来ます。
進行方向に広く表示される縦型のカーナビは、運転先の予測がしやすくて良いと思います。
その代わり動画視聴とかだと、半分しか使われないため実質7インチの画面なのでちょっと物足りないかも。
シートヒーターや電動パーキングの自動ホールド、アイドリングストップON/OFFの切り替えもパネルなのでその辺はちょっと不便ですが、使用頻度の多いエアコンのダイヤル調節とかはちゃんと物理ボタンなので、パネルと物理ボタンは良いぐらいの配分です。
ちなみにDVDを見るにはアームレストにデッキを後付けする必要があり、これが6万ぐらいするオプションでした。
高いっすな、、、。
ちなみに運転中の視聴は出来ませんけど、キャンセラーは簡単に入手できそうです。
メータはフル液晶で、地図表示したり、アイサイトの動作状況を出して周りの車状況を出せたりします。
情報も整理されており、欲しい3モードが適切に選べるって感じ。
アームレストは上下に調節は出来ない固定型。わりと肘置き活用するのでこれはちょっと残念。
ステアリングの調整は手動ですが、調整範囲は十分あります。
シートの調整は電動でポジションメモリーもできますが、うちの嫁さんがこんなデカい車乗ることはないので、
自分だけが乗ることになりそう。よってあんまり必要ない機能かな。
左足のスペースはちゃんと広くてA5よりは快適に座れます。AudiやBMWの弱点ですね。
助手席側の右脚側にはちょっとしたポケットもあって便利そうです。
SUVだけあって座面は高めですが、そんなに高すぎって感じでもないです。
後席は本当に広々しており、大人4人乗車してもゆったりと過ごせそうです。
ちなみに後席は少しだけリクライニングが出来るので、より快適ですね。
後席の快適性は私のA5SBより断然良さそうです。
動力性能
動力性能ですがエンジンは1.8Lターボで177馬力と、車体サイズにしては小さめエンジンです。
とはいえ、低速トルクはそれなりにしっかり出るので追い越しやバイパスの合流で困ることは無さそう。
ちょっとスポーツ方向に物足りなさはあるけど、実用面では十分ではないでしょうか。
SUVだけあってちょっと高めの重心ですが、蛇行しても安定してます。
水平対向エンジンの重心の低さ、4WD技術の高さのおかげなんですかね。
トランスミッションはCVTなのでなめらかな変速です。ラバーバンドフィールはそれほど感じません。
たしかにA5のデュアルクラッチの方がダイレクト感はあるのですが、
低速時に若干のギクシャク感、エンジンブレーキがほとんど効かない等の違和感もあるので、CVT良いんじゃないでしょうか。
ただ、CVTはデカい車だとベルトを固定する油圧トルクが増えるので、その辺燃費に悪影響が無ければ良いのですが。
ちなみに私はわりと田舎に住んでるので実用燃費は12~13Km/Lぐらいになりそうです。
大きい車の割には頑張ってるんじゃないでしょうか。レギュラーだし。
総じてスポーティさは薄いですが、ゆったり長距離乗るには楽そうです。
これが後述のアイサイトXとかなり相性がいいと思いました。
すごいぞアイサイトエックス!
スバルと言えばアイサイト。
2.0とか3.0とか言ってましたが今はアイサイトX(エックス)という世代になってるみたいです。
試乗して使わせてもらったのですが、
ちょっとした渋滞や信号待ちで前の車に追従してくれるので、アクセル・ブレーキ操作から解放されるのは本当に楽です。
この制御が本当にスムーズで、滑らかな発進、近すぎず遠すぎずな車間、スムーズな停止を自動でしてくれます。
高速道路での速度制御や、自動車線変更も長距離運転が楽になりそうです。
でも、やっぱりこのちょっとした渋滞の追従機能が一番使用頻度が高くて便利そうです。
あ、普段はこの追従系の機能はOFFなので、違和感なく運転できます。
前の車について行く機能なので、信号を判別して止まったりはしないのでそこは要注意です。
ちなみにわりと左右の視界に対してもカメラが効くようになったそうで、
T字路の飛び出しとかにも有効だとか。
色んなメーカーの安全装備がありますが、アイサイトはトップクラスの安全性。
何より運転への介入が違和感なく行われる制御っぷりには感心しました。
荷室
最後に荷室チェック。
これがちょっと残念でして、意外と奥行きが無い感じ。
容量は560Lで、A5SBの460Lよりは多いのですが、高さ方向で増えてるだけなので荷室面積はA5SBとそんなに変わりません。
むしろアウトバックは荷室の底面高さが高い分、重量物の積み下ろしはしんどそう。
一応底面板を外すと、ちょっとした収納スペースがあるのですが、リュックが一個入るかなってぐらいです。
高さ方向も言うほど広くなく、これはシートを倒したときにフラットスペースにするため、
荷室高さを高くしているからと思われます。
いや、フラットスペースとか別に要らねーよ、車中泊そんなに需要あるのって感じ。
(ゴルフバッグを載せるならフラットに近い方が良いんですけど、多少の段差は許容できます)
まあ荷室容量に関してはA5SBが意外と頑張ってるなーという事なのですが、
アウトバックはデカい車のわりに後席の快適性やフラットスペース優先で荷室容量が犠牲になってる印象です。
後席シートを倒せばフラットで広大な荷室になりますけど、ウチは4人家族なのであまり使わなさそう。
シートは4:6で倒れるので、センター(アームレストの所)だけ倒せないのも残念ポイント。
荷室サイドにフックとかネットとか付いてて、気は利いてるんですけどね~。
両サイドにヘコミがあるので、ゴルフバックの横置きは出来そうですが、
後席を倒さないと奥行き方向に積むことは不可みたいです。
ちなみにリアハッチはエンブレムに肘をかざすと自動で開きます。
リアハッチ全開でも車の全長に対してプラス200~300mm程度しかバックドアが延長しないので、この辺はミニバンより気を使わなくていい感じです。
その他
アイサイトの安全性もすごいのですが、
ボンネットのエアバッグ(対歩行者用)、リアドアの補強等々、
ボルボにも劣らない剛性アップと安全装備の数々。
フルタイム4WDなので、雪でも雨でも安心なところもポイント高いです。
ちと微妙なのがグレード展開。ギア感のあるX-BREAKと高級路線のLimitedEXから選ぶのですが、、。
X-BREAKというグレードのシートは撥水素材になっており、これはこれで実用的でいいんですが、
カラーリングが明るいグレーと黒色のツートンとなっており、かなり奇抜な感じ。
これ1色しか選べないのはイマイチなんですよね。
まあそれはスバルも分かってたのか、後から出てきたブラックエディションというグレードも追加されたのですが、
こっちは値段もかなり高くなり、これはこれでうーんって感じです。
X-BREAKの外装にあるグリーンの差し色(ロゴやレール)は良いんですが、
あの撥水シートのカラーは黒にして、2グレード展開で良かったんじゃないかなと思う次第です。
まとめ
という事でアウトバック試乗でした。
本来、7人乗りスライドドアのオデッセイと同じ土俵で比較されるはずのない車ですが、
安全性、内装の良さ、アイサイトの快適性が凄くて、
これでも良いかなーと思わせるぐらい良い車でした。
設計も新しく快適だし、それなりに高額車ではあるけどコスパは十分に高い充実してました。
むしろこのクラスのこれだけ充実した車で400万前半って他にある?って感じです。
アメリカ向けの車ではありますが、日本でも十分好まれそうなのにあんまり人気無いのはデカさゆえですかね。
ただ、我が家が優先したい荷室容量がそこまで大きくなく、そこが大きな残念ポイント。
フラットスペースにこだわらず、高さがもっとあれば印象も変わりそうなのですが…
(あんまり大きい段差があっても微妙ですが)
まあ一応有力候補としてキープですが、もう少し他の車も検討したいと思います。
うーむ、車選びは難しい。
アウトバックの良い所・ビミョーなところ
○ギア感はあるけど、嫌みの無い外観。スッキリ顔
○高級感のある内装と使いやすそうなセンター液晶
〇すごいぞアイサイトエックス
〇価格に対する充実度
△良いとも悪いとも思わない動力性能
×思ったほど大きくない荷室容量
×町中に行ったときの機械式駐車場が不安
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